◆サガさんのゆううつ・4◆

 

「(オレは生きて帰れるのか!?)」

 

結局争奪戦は全員参加になってしまったらしい。

 

「よーし!ヒマつぶしに参加だ!」

「温泉旅行には興味がありますからね」

「(サガと温泉・・・v)」

 

アイオリア以外の参加者の理由は様々だ。

 

「ええ〜い!色々考えるのは面倒!
こうなったらヤケだ!正々堂々勝負するぞ!!」

「ウワーハハハ!そうこなくっちゃな!」

「アイオリア、すまないが兄さんは全力で戦うぞ!」

 

アイオロスとカノンはやる気(というよりむしろ殺る気)満々だ。

二人の辞書に私闘厳禁の文字はないらしい。

そして三人がファイティングポーズを取ろうとしたその時、

 

「おいおい、ちょっと待てぇーっ!!」

 

司会のデスマスクが止めにかかった。

 

「止めてくれるな、デスマスクよ。
私もアイオリアもカノンも死ぬ覚悟はできているんだ!」

「戦ってオレがサガを幸せにするんだ!」

「サガはオレのものだ!」

 

鼻息を荒くして三人はデスマスクの制止を振り切ろうとする。

 

「(うわーっ!こいつら本物のバカだーっ!!)」

 

もはや自分では対処しきれないと判断したデスマスクはシオンに助けを求めた。

 

「教皇、お願いします!!」

「うむ」

 

シオンはゆっくりと立ちあがるといつものアレを発動させた。

 

「うろたえるな小僧どもーーーーっ!!!」

「「「ぎゃぁぁぁーーーーっ!!!」」」

 

三人は会議室の天井を突き破り、天高く舞い上がった。

破壊された天井の修理代は三人に請求されるのだろう、

そこには大きな穴が三つ空いていた。

 

 

 

その頃のサガはというと・・・

 

「あぁ・・・温泉vv早く行きたいなぁ・・・」

 

まだ見ぬ温泉に想いを馳せていた―――


 

 

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サガさん、トリップしすぎ!